皆さんこんにちは。横川です。
昨日の午後、突然テレビ東京からアルファフォールド3の発表に関連して、創薬の研究現場での実情やこの技術がもたらす影響について、取材のご依頼がありました。電話後すぐ取材して当日夜10時に放送するとのことで、ほとんど準備をする時間もなく、5時すぎにスタッフの方々が到着されました。実験室の様子や、研究者が実際にPC上でアルファフォールド3を使って抗体の立体構造を調べている様子を撮影され、記者の質問には取締役研究開発部長の萩原が対応しました。創薬に果たすAIの役割については「創薬の最初の重要過程で開発時間を大きく短縮できるすばらしい技術で、既存の方法では立体構造を調べられないたんぱく質に対して、特に強力な武器になる」とご説明しました。
今回の取材は、5月8日にグーグルDeepMindが英科学雑誌「ネイチャー」で発表した、生体内のたんぱく質などの分子の立体構造を予測するAI「アルファフォールド3」を受けてのものです。たんぱく質の一種である抗体の立体構造は、創薬では必須の情報で、当社でも従来版のアルファフォールド2を利用していました。生体機能は多くのたんぱく質の相互作用で制御されています。ヒトのたんぱく質は、遺伝子の情報をもとに20種類のアミノ酸が長く繋がったものですが、この配列によって独特の立体構造を形成し、これが種々の相互作用に大きく影響します。この立体構造を実験的に調べるのは大変ですが、AIで鮮やかに解明してしまうのです。創薬では、この技術がますます重要になると思います。
話を番組に戻しますと、当社のことは大きく取り上げられており、ラボの様子や、研究者がPCで操作している様子がそのまま映っていました。放送を見るまで、実際に放送されるか、あるいはどの程度取り上げていただけるかもわからなかったため、残念ながら事前にお知らせできませんでしたが、最新のAI技術と当社の創薬研究の接点を知っていただける貴重な機会となりました。ご興味のある方は見逃し配信等で是非、ご覧ください。
5月9日放送 テレビ東京 WBS(ワールドビジネスサテライト)
「創薬AI「アルファフォールド3」 グーグルが新薬開発を変える!?」
■テレ東Biz(有料)― 「創薬AI「アルファフォールド3」 グーグルが新薬開発を変える!?」
https://lnky.jp/SPhk0Gg
■TVer(無料)― WBS 5月9日放送分 8分09秒過ぎ(5月17日15:59まで)
https://tver.jp/series/srx2o7o3c8