ペルセウス通信

当社の近況について

2024年03月18日

みなさんこんにちは。社長の横川です。

まもなく年度末ですが、色々な案件で慌ただしく過ごしております。本日は、当社の近況をお伝えしたいと思います。

新株予約権による第三者割当増資は、今後、ルールに従って1か月間の行使状況を毎月開示します。株主の皆様には希薄化影響のご心配をおかけしていますが、十分な資金を準備してT004等の開発を推進するためですので何卒ご理解をお願いします。

T003のPV治験は、患者さんの状況や施設の都合等により、進行中の2名の患者さんの治験終了が6月になることをお伝えしていますが、日々の治験状況は順調です。現時点でお知らせすべき新たな情報はなく、修正スケジュールに従って進行しています。

T003のANKL医師主導治験も、新たにお知らせすべき情報はありません。希少疾患ですので、可能な限り患者さんが治験に参加できるよう、治験医師のネットワークを通して全国の主要病院施設にANKL疾患と本治験内容について継続的に情報提供を行っています。なお、一般的に医師主導治験においては、投与に関する進捗開示は行いません。1例目の投与(偶然、2例が同時期に投与されました)の後は、全ての患者さんの組み入れ完了、治験終了のタイミングでのご報告になります(何らかの理由で治験総括医師の合意が得られた場合、あるいは治験責任医師の判断により学会での発表を行う場合等は除きます)。

T002の導出活動は、候補先と開発計画を検討しています。治療効果を大幅に向上させるため、T002の放射性同位体をα線のアクチニウムに変更し、導出先で基礎的な性能確認を終えた後に、P1を開始する予定です。T003の導出準備も進行中です。当社は米国と欧州のKOL(Key Opinion Leader:製薬企業の販売促進に影響力を持つ医師などの専門家)から既存薬との比較によるT003の臨床上の特長と位置づけについてポジティブな意見を得ていますので、自信を持っています。世界のPV患者さんに一刻も早く届けられるよう、P2以降をしっかり推進する製薬会社を選定し導出します。

基盤技術では今月8日に東京都のTOKYO 戦略的イノベーション促進事業に採択された、シングル B セル・クローニング技術を用いた事業展開を推進します。この技術は、昨年9月27日付のペルセウス通信でお伝えした技術をより進化させ、従来法よりも圧倒的に効率よく高性能の抗体を得ることを目指したものです。最大8,000万円の助成金を活かして設備投資も行い、今後の重要技術として磨きあげます。もう一つの重要な基盤技術は、AI創薬への展開のためのファージライブラリ改良です。さらに、次のパイプライン候補の複数の探索研究をアカデミアと推進中で、そのための研究者の採用にも注力しています。
皆様には、引き続き当社へのご理解・ご支援を賜りたくよろしくお願いいたします。