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真性多血症患者さんへの投与が始まりました
2022年09月07日
みなさんこんにちは。ペルセウスプロテオミクス代表取締役社長の横川です。
当社は、20年以上の歴史を持つ抗体の新薬を作る会社です。抗体はバイオ医薬品のひとつで、今や新しい医薬品の主流になっています。当社の抗体技術の特徴、研究開発等の考え方、開発の進捗状況等を株主の皆さん、患者さん、医師の方など多くの関係者の皆さんに知っていただくことを目的に、新たにこのコーナーを設けました。今後不定期ですが、様々な情報を発信してまいりますのでぜひお読みください。
初回は、8月24日にお知らせいたしました、真性多血症患者さんへのPPMX-T003(以下T003)の最初の投与が行われたことに関してご説明させていただきます。T003は2019年から2021年にかけて、健常人のボランティアの方による試験で、その安全性が確認されています。今回、初めて真性多血症の患者さんに対して安全性等を確認するための投与が始まりました。偶然にも、別々の施設で2人の患者さんに同じ日に投与されています。投与量は健常人での最高容量の0.25mg/Kgで、今後、患者さんの状態に合わせて投与量を増やしていく予定です。瀉血のみで治療されている患者さんはあまり多くないため、予定より開始時期が遅くなりましたが、余裕をもって計画を立てていたため、今年度中には治験が完了する予定です。
真性多血症は赤血球が異常に増える病気で、血液がドロドロになり、放置すると血栓を生じる恐れがあります。現在の治療方法には、瀉血(しゃけつ)という定期的に血液を抜く方法(献血と同じです)や抗がん剤等の薬を投与する方法がありますが、それぞれ副作用が生じる場合もあり、新たな治療法の登場が望まれています。T003は、赤血球だけを減少する作用により、瀉血と同じ効果が期待される上、血液を抜かないので貧血を生じないという利点があります。当社は今後もT003の開発と導出活動を進めて、一刻も早く新しい薬を患者さんにお届けしたいと考えております。